オーチャードホール2階席にて
ホセ・カレーラスによるモーツァルト「レクイエム」を
見てまいりました。
大きく感じたことは二つ。
一つは満席ではなく驚いたこと。
10年程前のサントリーホールでの
カレーラスコンサートは
チケットを取るのもとても大変で、もちろん満席、
興奮して見たものでした。
今回のオーチャードホールは9割程の観客数だったでしょうか・・・。
2階席でも32000円のチケット、やはり不景気が影響しているのか
カレーラス人気にかげりがあるのか・・・?
それでも来ている観客の服装は、かなりリッチではありましたが。
二つ目。
たいていのクラシックコンサートに行って感じることですが、
普段
クロスオーディオで聴いている
?百万円のオーディオシステムでの音の方がいいよなー、ということ。
サントリーホールでのカレーラスコンサート同様に
空調は切られ、あくまでも静かな環境での中
マイクを使わずに行われましたが、
2階席からは、はるかかなたで音楽が奏でられているとしか
感じられないのです。
生での演奏が一番・・・、と言われる方々は半径20メートル以内で
見ることができているのではないでしょうか。
中ホールでのコンサートがおそらくベストなのでしょうが、
興行としてはそれではなりたたないのでしょう。
ジョンレノンが言っていたように
「音楽を聴きたい人はレコードで、見たい人はコンサートで・・・。」
ということなのでしょう。
オーディオはいいです、自分の好きな音を作っていけるのですから。
それにしても、白髪になったカレーラスはとてもジェントルマンで
立ち居振る舞いもすばらしく、
「レクイエム」はとても力強くやはり出掛けてきて
良かったと思えるものではありました。
高齢になってきても不安を感じさせない
歌声はすばらしいと感じながら
はるか遠くから見下ろしていたのでした。